ハラハラ…って、それハラスメント?

職場におけるハラスメント、その種類は増殖を続けている。一説には40種類を超えるとも言われ、「それ、ハラスメントです」と迫る行為をさす「ハラハラ」なるややこしいものまである。

ハラハラ得体の知れないものは、何であれ不気味である。

そうした中でも、世間一般に良く知られているのは、昨今のメディアでも多くのニュースになっているセクハラ、そしてパワハラであろう。異性さえ居れば起こり得るセクハラ同様、職場等での上下関係があれば起こり得るパワハラはどこでも発生し得るものだ。


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厚労省による平成28年の調査では、日本企業の36%、従業員の32%がパワハラの経験があると回答している。およそ1/3の企業や社員が経験するということは、すでに「例外的」とは言えないレベルである。こうした背景から、厚労省が「あかるい職場応援団」という対策サイトを作成、提供しているほどである。

ハラスメントの判断の難しい点は、ある行動がハラスメントにあたるかどうかが受ける側の感じ方に依存し、加害者側の意図とは必ずしも一致しないことにもある。つまり、2人以上の人間が居れば必然である価値基準の違いやコミュニケーションの不完全性がその温床となる訳だ。有能な上司が得てして、ハラスメントの原因となることも少なくない。

個人の価値基準やコミュニケーションのギャップの背景として考えられるうちのひとつに、世代間格差がある。今ではセクハラど真ん中になる、男性上司の女性へのボディタッチが「挨拶」として横行していたような時代の部下の育て方は、今や「いやがらせ」と捉えかねない。多くの親が子供達の言動の理解に苦慮するように、世の中の環境と価値観は常に変化しており、それは職場も例外ではない。さらに、コミュニケーションのギャップは世代間に限らず、対等に近い関係でも起こり得る。なんら「いじめ」と変わらないパワハラは、上司と部下の間だけのことではない。

多くの場合、企業がパワハラ対策に乗り出すのは、『いざ実際に事が起きた時』が多い。上下関係が良好で、各社員が気持ち良く働けている部署ではパワハラは起こらない。もちろん、ハラハラも起こりえない。つまりハラスメントの有無は、管理職のマネジメント力のバロメーターであり、社員幸福度や社員エンゲージメント向上への取り組みの積み重ねである。これからの時代、パワハラの源泉となる価値基準の相違は、人との付き合い方や仕事への思いなどを含めた各社員の生き方の多様性、つまりダイバーシティーへの許容度を示すことにもなる。

社員は、企業の資産そのものである。高まる多様性の時代、働き方改革の推進とともに、一過性に終わらないハラスメントフリー対策を会社文化に組み込むことは重要なことである。

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