アジャイル人事を成功に導く『コーチング』

日本の企業では、経営戦略が1~2年で毎回改定されているにも関わらず、人事制度などは10年も15年も同じものを使い続け、その結果、現状にあっていない時代遅れなものになっていることが多かった。人事部こそが経営戦略のスピードに一番最初についていかなくてはならないのに、逆行すらしていたのだ。しかし、ここ近年、アジャイル人事という言葉が聞かれるようになってきた。

アジャイルとは、俊敏、機敏という意味であり、システム開発分野において柔軟で効率的な開発により迅速なシステム提供を目指すという手法の総称として使われている。「柔軟で効率的」という言葉に象徴されるように、切り替えや頭の回転の速さをプログラマーたちに提唱するものでもある。そして今、テクノロジーの変化や雇用形態のダイバーシティ化の波にしっかり乗るには、「アジャイル人事」なのである。

これまでの人事は、成果主義を実行するための制度管理人であり、個人目標をブレイクダウンして達成を管理してきた。当然、社員は、言われた通りに動く。しかし、これからのアジャイル人事では、社員はみずから動き、動機付けも内的に満足度の高いもので一人一人が動くことである。それには、会社全体の目標、チーム目標、そして個人目標が明確にリンクしていることも求められる。

コーチング

アジャイル人事の成功には、経営者や管理職向けのコーチング技術を身に着けることの重要さもあげられている。各個人への内的満足度を向上させるには、ONE ON ONEのミーティングが必須となる。その際のコーチング技術は、高いコミュニケーション能力と洞察力だ。適切なフィードバックや軌道修正、職場環境の変化にもすぐに気づくことが重要なのだ。組織としては、ハラスメントが起こる前のリスク管理ができること、社内での無意味な蹴落とし合戦なども起こらない職場の構築も可能となる。

マネージャーレベルの人材にコーチング能力をつけさせるためにも、自らがコーチングを体験することは効果的であり、アジャイル人事を成功させている企業の多くは、外部のプロコーチを社内に常勤させている。

アジャイル人事の浸透とともに、プロのコーチングの起用、マネージャー層へのコーチング技術習得も今後の経営戦略として注目すべきムーブメントである。

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