腸の健康と幸福感

東京オリンピックが2年後に迫る日本のスポーツ界でのパワハラ問題が止まらない。日本の会社でも止まらない。

パワハラが起こるのは人のメンタルバランスが何かしらの要因で壊れたとき、要するに人が生まれながらに持っている「幸福感」が欠落したときに起こりやすくなる。

人は幸福を感じることで、あらゆる可能性を発揮し、まったくの未開の問題に対してであっても、奇跡のような知恵を生み出すこともできる。幸福感とは超個人的な感覚であり、さらには目には見えない物ではあれ、人そのもの、社会全体に大きな影響を与えるのだ。

幸福感は、生命維持のメカニズムの一部とも言われており、特に腸の健康状態はメンタルバランスに深い関わりがある。腸は第二の脳とも呼ばれ、神経を通じて脳と結びついている。

腸内が健康に保たれていることで活性化される腸内細菌は、人間の身体を構成する60兆の細胞を再生する。心を落ち着けて幸福を感じるようになるホルモンの「セロトニン」や、やる気ホルモンの「ドーパミン」も分泌される。セロトニンの減少は心の病気を誘発させる可能性が高く、うつ病などになりやすいことは良く知られている。また、人を攻撃したり抑圧したりすることで不安や不満を解消できた気になる歪んだ優越感も、幸福感に満たされている状態では生まれてこない感覚なのである。

現在、何らかの原因や状況下で強いストレスを感じ、幸福感とは程遠い状態にあるときには、確実にセロトニンは減少しているだろう。もはや脳では直接的な対応策が見つからないときには、諦めて放置してしまうよりも、腸の健康状態や幸福感の回復にフォーカスすることも効果的なサポートとなることを覚えておきたい。これからの会社経営、働き方改革には、こうした雑学も重要な戦略 のヒントとなるのだ。

生涯を通して継続的な「幸福感」を得ること、それは誰もが願う人生である。人生の貴重な一分一秒を、パワハラや強度のストレス、不幸感に費やすことは、誰にとっても、社会にとっても、何の恩恵も生まないのである。