嫌われ人事の逆襲! ホントは人事が一番面白い!

企業の人事部といえば…とにかく「どっちの味方なんだ!」と、あちこちから責められそうなイメージがあります。

人事部とは、企業の根幹であり資産となる「社員」に関わる重要な部署。本来、会社で一番人気で人間味に溢れる…いえ、どうせなら「人間愛に溢れる」部門であるべきなのです。

とはいえ! 「嫌われる上に職場改革の全責任を負わされたくない」「人間愛なんて面倒なモノもいらないです」という声が返ってきそうなところが現実です。

「お前はどっちの味方なんだ」問題
どんな会社にも組織にも、問題はあります。会社で起こる問題のほとんどは「人間関係」が原因です。人が集まれば、そこには常に変化する価値観や感情の衝突が生まれ、それらはときにはポジティブ、ときにはネガティブとなって、それぞれの人に影響を与え合います。

人事部は、そうした「人への影響」を調整する部署と言っても良いでしょう。会社で起こる問題の原因が「人間関係」であるのなら、同時に「人間関係」の解決が会社の問題や職場の改革に直結するのは誰にでも分かることであり、その鍵を持てるのが人事部です。となれば本来は、やりがいも、面白味も、魅力も、申し分のない部署のはずなのです。

しかし、「重要だからこそ、荷が重すぎる」「結局は悪者にされたり、割が合わなかったりする」と思われているのも事実ですから、まずは実際に人事部、人事担当をされている方の概念改革をしていくことが先決です。
「社員の概念改革」が嫌われ人事を脱するポイント
人事が嫌われる理由と言われているものは数々あります。

*社員ではなく会社の味方をしているように思われる。
*社員のあら探し担当のように見られる。
*不平等な評価をしていると思われる。
*単に事務的、手続き、ルール優先で仕事していると思われる。
*無能で意地の悪い上長が昇進し、部下を苦しめていたとしても、見て見ぬふりをする。
*社員が直面している障害を取り除こうとはせず、ただ「規則」を突き付ける。

人間は直感的に、自分以外の人を敵なのか味方なのか判断する習性(特性とも言えます)があります。よって自分の意に合わない事をされたと思えば敵に、自分を認めてくれていると感じれば味方にと見なすわけです。人事の業務は「社員の概念改革」をするかしないかで、ストレスの多いものにも、やり甲斐のあるものにも変えることが可能なのです。

では、人事を嫌われ業務から、やり甲斐のある業務にするには何が必要なのでしょう。ある調査では、自社の人事パフォーマンスを自己採点してもらったところ、「満足点」と評価したのは7%にも満たなかったという結果が出ています。

その理由として、「ルーティン的な事務処理をこなすことに留まっている」「管理するだけでなく課題解決へのスキルが不足」「まだ経営のパートナーになりきれていない」などが挙げられました。

厳しい自己採点の影に、人事に関わる人たちが「これからの人事のあるべき姿」を真剣に模索していることも分かります。
AIに使えない最強ツールは「幸福感」
人事部のこれからには、「事務処理担当」から「ビジネス戦略のパートナー」へのシフトチェンジが求められています。ミシガン大学のデビッド・ウルリッチ教授の著書『MBAの人材戦略』では、人事を「人材経営の専門職」と呼び、その定義を

1)戦略パートナー
2)管理のエキスパート
3)従業員のチャンピオン
4)変革のエージェント

の4つで表しています。中でも、特に日本の人事部が今後ホンキで注力すべきは、

3)従業員のチャンピオン

ここではないでしょうか? 従業員のチャンピオンとは、「従業員の代表として一人ひとりの意見に耳を傾け、意欲を高める支援を行う」と説明されています。これに追加して、以前のコラムで何度がご紹介してきた「社員幸福度」向上の役割をプラスして取り組むことで、日本の人事の在り方を大きく変えることができるのです。

ウルリッチ教授は、「人事は常に“誰に何をもたらすことができるか”という観点で業務を行うべきであり、相手を理解し、支援した上で導くというリーダーシップ能力が必要とされる」としています。そのためのリーダーシップやコミュニケーション能力の向上にも、専門知識の座学にも増して、人事担当者本人の幸福度の高さが必要不可欠であり最強の後ろ盾となるでしょう。

人事に従事する人こそ、社内でだれよりも先に社員幸福度の高い働き方と生き方を満喫する人であるべきなのです。AI時代に突入しても、幸福感・幸福度は最強の人事ツールとなるのです。嫌われ人事の逆襲はまさにここから始まります!
人事こそがビジネス戦略のパートナーとなる
日本の人事を「魅力的で最も面白い部署」にしていくために必要なスキルを挙げるとすれば、「幸福度」と「ダイバーシティに対する理解」でしょう。日本は社会全体でダイバーシティ、異文化、国際性、ライフスタイル、思考、あらゆる意味のおいての「寛容性」と「柔軟性」が低すぎることが問題です。

対外国人という観点の前に、「自分とは違う価値観や生活スタイルを持った人」に対する理解度を大きく改革すべきです。そして、ビジネス戦略パートナーとなる人事に求められるものも、最高度の寛容性と柔軟性なのです。

たとえばこんな調査結果があります。人事職における自分の能力向上に努めているのは何か?

漠然と「専門知識」がダントツで、ダイバーシティや異文化理解が極めて低いのです。こうした結果からも「目の前のすべきこと」に対して、「その先の誰のため」という考えが希薄であることが見て取れます。

人材管理の業務自体が今後AI導入などで進化していくのは明らかですが、「社員の意識改革と幸福度の向上」には人の力が…もう少し違う言い方をすれば「人の情」が不可欠です。

アメリカではヒューマンリソース(人事部)には、とりわけ明るい人が多いものです。偶然の賜物ではなく、人事は会社で一番明るく楽しい人こそがふさわしいのです。

望む望まないに関わらず、たまたま人事担当になってしまったのであっても、「人事部こそ、社員幸福度に最も近いポジション」として、自らが人事のイメージを根底から変える道を選んでいく人が増えていくことを願います。嫌われ人事は、もう古い!

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