女性管理職「30%」の政府目標は日本ではムリ?!たった「13%」の理由。

日常的に耳にするようになってしまった「セクハラ」という言葉。この言葉、1989年の新語・流行語大賞の新語部門の金賞を獲得し、同時に流行った「それ!セクハラですよ!」というフレーズとともに、一世を風靡したという歴史があります。「セクハラ」という言葉そのものも、仕事をする女性たちへの無神経な言動が「性的嫌がらせ」として訴訟対象になるということも、当時の社会に与えたインパクトは絶大なものでした。

女性管理職はたったの13%。概念の壁に阻まれた変化のない30年。

 それから30年が経過した現在、世界経済フォーラム(WEF)が2021年に発表した「ジェンダーギャップ指数」は、国別の男女格差を数値化した調査であるが、我が国は世界 156 か国中 120 位 「セクハラ」が流行語大賞を受賞した当時と比べると、女性の社会進出はもはや当たり前となった反面、セクハラ案件に次いで、結婚・妊娠・出産に対する新型ハラスメントすら誕生したという始末……。女性対象のハラスメントに関する相談や訴訟は増加傾向にすらあり、そんな職場環境の中では女性管理職が育つはずもないですよね。

そして 何よりも大きな壁になっているのは「概念の壁」なのではないでしょうか。日本の近代社会は男女平等のように見えてはいても、影の部分にある古い概念や習慣の壁は根深いものがあります。数年前に起こった、某有名医大にて女子受験生には長年当たり前のように入学試験の時点で「差別」が行われていたというニュースは衝撃的でした。これはいち大学の不祥事として済ませてしまっては、日本の技術力の衰退及び国力の低下に繋がる大きな問題でもあるからです。

世界ではエリート教育に、 STEM教育の重要性が求められています。STEM とは、S(Science・科学)、T(Technology・技術)E(Engineering・工学)、M(Mathematics・数学)の頭文字を取ったもので、専門分野の強化を意味するものです。しかし、日本では女性の専門大学への進学率が極めて低いだけでなく、入学試験の時点で女性差別が行われるというホラーが横行している中、 STEM教育が根付くかどうかは、はなはだ疑問と言わざるを得ません。 

女性管理職のロールモデルを作り出す

日本の一般社会や職場では、「女性には管理職は重責すぎる」「女性は家庭を優先にしがちなので責任を継続できない傾向がある」と懸念する考えが浸透しているのは事実です。

女性側もまた、そうした職場環境にいることで「自分に意欲があっても、職場内の理解や協力が得られないのが見えているのなら、管理職はあえて望まない」という、もはや諦めの声が多いのもまた事実なのです。某大手企業に勤める女性から「希望を持てば持つほど、現実に潰される経験をしてきたので、意識的に希望を持たず淡々と仕事をするようにしてきた」という声もあがるほど、女性たちは全く変らない社会環境に絶望しているのです。

たとえば「working woman」という画像検索で出てくるのはこういう写真。

「働き方改革」の課題に挙げられている「女性活用」「女性管理職の増加」を実現するには、従来の企業文化や習慣から徹底して把握、改善していくことが求められます。自社の職場環境がどうなっているのかの現状把握、さらにはそこからの改善、教育、研修を進めていくべきでしょう。

女性活用、女性管理職の増加……女性に何を求めていますか?

 アメリカのトップ企業では、セクハラなどの各種ハラスメントや差別、不当な取り扱いが起こらない労働環境への改善のために、専門家を雇い、予算も時間もかけて取り組んでいます。ハラスメント研修は法律で受講を定めている州もあります。こうした世界企業の情報やノウハウをいち早くキャッチしようとするのも、日本人の素晴らしい特性のはずです。

ハリウッドから始まった「#me too」運動からもわかるように、欧米の女性たちもまったく同じハラスメントや差別、社会進出の壁に向かって改革を進めてきました。日本の女性には、その強さを支える柔軟性があります。これからの日本企業に女性管理職が増えていく可能性に期待したいところです。

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