テレワーク新時代でのコミュニケーションを見直しませんか?

経営者や人事総務担当者が抱える悩み・問題のトップには、どの時代も「人間関係」がくるのではないでしょうか。

職場の人間関係を構築するのは、社員間のコミュニケーションです。だからこそ、会社のあらゆる問題に対し、万能薬の役割を求めたくなるのが「コミュニケーション改善」とその取り組みです。

そこで今回は、テレワーク新時代でのコミュニケーションについて多くの方が抱える「誤解」を解き明かしながら、コミュニケーション改善のための対策について提案します。

コミュニケーションの真の目的は「事実の共有」

今年は新型コロナウイルス対策としてテレワークを導入した企業が多く、テレワークのコミュニケーションコミュニケーションスタイルも大きく変化したと思います。多くの企業で「コミュニケーションの取り方が変わって困っている」「コミュニケーションの不足が課題である」といったように企業規模に関わらず、大企業、中堅企業、中小企業のそれぞれで、同じように課題を抱えているようです。

実際に、ハラスメント、離職率増加、雇用問題、クライアントとのトラブル、業績低下ほか、職場で起こる問題の主な原因は人間関係、すなわちコミュニケーションだということに、多くの経営者も社員も気付いているのではないでしょうか。

そのため、職場の問題解決の万能薬として「テレワーク新時代でのコミュニケーションの改善」を求めるのは、ごく自然な流れであると言えます。

そもそも、「コミュニケーション」とは何なのでしょうか。誰もが知っていて当たり前の言葉ですが、その定義は実に不明確で、人それぞれが違った解釈を持っています。一般的に、コミュニケーションとは「分かり合う」「意思疎通」「伝える」と解釈されることが多いですが、それらはあくまでコミュニケーション上の過程にすぎないのです。コミュニケーションの真の目的とは、「事実を共有すること」なのです。

「価値観の違い」は、コミュニケーションを阻害する呪いの言葉

コミュニケーション研修の現場で「伝えたいことが伝わらない理由は何か? 」と問いかけると、「価値観の違い」という答えが多く挙がります。

しかし、価値観とは、個々の人生経験の「これまで」と「今」と「これから」のかけ合わせによって生まれるもの。指紋のように1人ひとりの価値観が異なるのは当然であり、それを前提とした上で、コミュニケーションを円滑に行うためにどうするべきかを考える必要があります。

よって、都合良く安易に使えてしまう「価値観の違い」という言葉ですべての問題を片付けてしまうことは、その瞬間、思考を強制終了しているのと同じなのではないでしょうか。

つまり、「価値観の違い」という言葉は、「事実を共有する」というコミュニケーションの目的を瞬時に強制終了する、呪文のようなものだと言えます。言葉は意味をなさず、会話は成り立たず、問題解決の可能性さえも完全に失う。それがコミュニケーションの強制終了です。

「環境づくり」と「習慣化」が重要

「コミュニケーションの強制終了」を防ぐには、研修やセミナーなどを積極的に利用し、受講後に実践トレーニングを継続できる環境をつくり、完全に習慣化していくことがポイントです。つまり、「価値観の違い」という強制終了パスワードが存在しえない環境と習慣をつくり上げることが重要になります。

また、「価値観の違い」を乗り越え、「事実の共有」を行うには、相手との共通点や妥協点を見つけていくことが重要です。これらを行うことによって、情報収集力、対応力、柔軟性、ユーモアが身に付き、本当の意味での「コミュニケーション能力」の向上につながるのです。

「共感力」が「集合体」の質を高める

コミュニケーションが上質であればあるほど、そのつながりから生まれる「集合体」の質は高くなります。会社組織、職場というものは、どんな規模や職種であれ、「個人」がコミュニケーションによってつながった「集合体」です。ダイバーシティ社会を迎え、「個人」がさらに際立つ時代だからこそ、今後はより一層コミュニケーションの改善に注力すべきです。

コミュニケーションの最終目的である「事実の共有」。会社の場合、共有されるべき事実には、企業理念や会社目標などが当てはまります。それは、会社という「集合体」の存在目的そのものであり、組織が機能するための命綱のようなものでもあります。

そして、会社の存在目的を社員が共有するために求められるのは、「価値観の違い」という概念が入り込む隙を与えない「共感力」を持つことです。社員(個人)の共感力に重きを置いた社内コミュニケーションを強化していくことで、「集合体」として共通の認識を持つことができ、それがやがて大きな成功につながるでしょう。

共感力は、むやみに何に対しても「同意」することではありません。その都度、自分の意思で「共感可能な事実を探求する」という飽くなきパワーのことを指します。そして、知らないこと、疑わしいこと、信じたくないことにも共感できるポイントを探求するには、人間が本来持っている「好奇心」をフル活動させることも必要です。

「共感力」は、社員のエンゲージメント・幸福力向上にもつながる

Google社をはじめ、世界のトップ企業が成功要因の1つとして挙げている「社員エンゲージメント」も、共感力の高さを表したものです。一見すると共通点も少なく、価値観もまったく違うように見える「個人」が、それぞれの共感力をもってして「集合体」を創り上げた賜物なのです。

共感力は、個人の幸福度とも比例すると言われています。ビジネス利益につながるコミュニケーションは、話す力・聞く力というこれまでの一般常識的なスキルに加えて、「共感力の質」こそが成功の鍵を握っていると言えます。

「世にも美しいコミュニケーション」がつくる未来は美しい

以上のことから、コミュニケーションによって、社内の人間関係の改善だけでなく、会社全体の質を高めると考えます。さらに、私は、その一歩先にある個人の先入観や差別感に影響されない極めて中立的な「事実の共有」を多くの人が当たり前に楽しむことを「世にも美しいコミュニケーション」と定義しています。

「世にも美しいコミュニケーション」から生まれる社会を見てみたいと思いませんか? 世にも美しいコミュニケーションがつくり出す未来が美しくないはずがない。単純にそう信じる人が1人ずつでも確実に増えてくれることを願います。これからはもう、「価値観の違い」を理由に、コミュニケーション問題を強制終了することなどできないのです。

お勧め動画

テレワークで【会わなくても】部下のモチベーションを上げる2つのコツ
https://youtu.be/v6pjxeM5tCQ
1日のパフォーマンスを最大化するには○○をつけること
https://youtu.be/K4G8uS_5eeM

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「モチベーション」その正体を見たことがありますか?

モチベーションさえあれば!
何でもできる、成功できる、そんな風に私たちは生きていませんか?
小学生の夏休みの宿題からオリンピックのメダルレースまで、人の可能性を引き出す最強の起動力として。そして、どの企業でも、社員のモチベーションを上げる、高いままに継続させていくためならエンヤンコラ的な…さまざまな取り組みを行なっています。

「モチベーション」の正体を見たことがありますか?もちろん、モチベーションとは、人の感覚や感情的なものですから、実体を持たない、誰も本物をみたことがないものです。それでも、必ずや「モチベーション」というものは存在していて、普通の人をスーパーヒーローレベルまでにも変えてくれるのだ、と誰もが信じているのです。

「モチベーションを上げる!」という言葉が多く使われるようになったのは、リーマンショック以降の日本。業績回復の解決策に社員の働く姿勢とその改善が求めるようになった風潮からとされています。モチベーションは「やる気」という意味に翻訳され使われていますが、そもそもの英語の意味は「理由・動機」です。そして、これこそがモチベーションを上げるために必要なことなのです。

     【モチベーションを上げるには、モチベーションを持つこと】

と書くと、とんち問答のようになってしまいそうですが、日本でもよく知られている著書「モチベーション3.0」のダニエル・ピンク氏も、モチベーションを動かすのはまさに「動機(モチベーション)」であると語っています。さらに動機には、外的動機と内的動機があり、その違いが結果を大きく変えるとしています。20世紀的な古い体制の作業には成功報酬型の外的動機付け、いわゆる馬の前に人参をぶらさげるような、そういった方法は状況によっては上手くいきますが、現代では逆に思考を鈍らせ、機能しないばかりか、害にすらなると言っています。これまで社員のモチベーションをあげるには絶対だと思われていた成功報酬や環境改善などの外的動機は、現代人の脳や心身には響かないのです。モチベーションを上げるには内的モチベーション(超個人的な理由と感情的な動機)が必要なのです。

プライベートであれ、仕事であれ、自分にとって重要だから、好きだから、面白いから、この3つの感情を軸としてモチベーションは稼動し、「自立性」「成長」「目的」という人間の自然欲求からエネルギーを得る。まさに内的動機付けが力を発揮している状態だと言っても良いでしょう。

弊社で実施する、モチベーション向上のためのセミナーやワークショップでは、

【人が自ら動きたくなる、自ら働きたくなる理由】

これを徹底的に深堀し、ディスカッションしていただきます。「働く理由」「働かなくてはならない理由」ではなく、「自分から働きたくなる理由」に真摯に向き合い、自己分析をしていきます。この過程で、自分にとっての「内的動機」とは何なのかが、少しづつ明確に掘り起こされていきます。内的動機とは極めて個人的なものであり、他人には理解できないレベルであって然りです。だからこそ、自分自身で掘り起こし、自身のモチベーション(動機)の正体をしっかり見極めることで、「モチベーションを上げる」ために何をすることが最も効果的なのかが、漠然としたものでなくなります。

働くという行為そのものが、「自分がやりたい、好きだ」と思うことに最終的に行きつくのか、あなたを動かす内的動機は、自身の幸福につながっているのか。こういった思考や感性を活性化させる習慣を持つことが、モチベーションを高める鍵となるでしょう。企業におけるモチベーション研修も、社員それぞれの内的動機の理解や掘り出しを重視したカリキュラムへの見直が求められているのです。

モチベーション

GAFAが着目した「瞑想」というビジネスツール

マインドフルネスという言葉が日本でも広く知られるようになってきました。
Googleを筆頭にGAFAGoogle,Apple, Facebook, Amazon)と称される世界のビジネス経済界を牽引するトップ企業がいち早くリーダー育成や社員の能力開発に導入してきたことで注目を集めています。

日本でも注目されているものの、アメリカで本来のマインドフルネスと言えば必ずセットでついてくる「瞑想」の部分はぼんやりしています。

残念ながら、日本では「瞑想」という言葉を出すと、宗教を感じさせるのはもちろんですが、カルトや犯罪をイメージされてしまうことが多いものです。日本の歴史を揺るがせた宗教団体の事件が「瞑想」を悪いイメージにつなげてしまっていることもあるでしょう。

マインドフルネス瞑想は当初、マサチューセッツ工科大学医学大学院のジョン・カバット・ジン教授によって医療現場に導入されたものでした。「マインドフルネス・ストレス低減法」と呼ばれ、ストレスが起因による慢性的な心身の疾病を抱えた患者のために開発された心理療法です。まさに、「日本で働くすべての人に必要」な療法ではないですか!

本来、マインドフルネスのリーダー育成や社員教育の基盤は「瞑想」を体験・習慣化することにあります。自らの呼吸に集中することで、「感謝」を体感することや、心身のストレスを軽減することを身に着ける。ビジネススキルなど、そのほかのことは、まずこれができるようになってから、ということです。

グーグルはこのマインドフルネスを、「Search Inside Yourself(真の自分を知る)」という独自のプログラムに構築して、脳科学に基づいたリーダーシップ育成、エンジニア向けのパフォーマンス向上などとして活用していったのです。

こういう話を重ねていくと

瞑想=宗教、カルト、怪しい、怖い

というイメージや偏見も少しづつ軽減されていくのではないかと、期待をしています。マインドフルネスの本来のルーツは日本の仏教です。巡り巡ってグーグルといういわゆるハイクラスなブランドが瞑想の宗教色を消し、成功企業の実例として見せてくれているのは救いです。

アメリカやヨーロッパでは経済界にトップはもちろん、政治家、セレブがフィットネストレーニングと同じような感覚で生活の一部として習慣化しています。日本のフィットネスブームも遅れて入って来たものの、あっという間に浸透していきました。

ビジネスマナーを研修で学ぶように、管理職・マネージャーのトレーニングなどに「瞑想」が当たり前のように受け入れられ、活かされる日も近いでしょう。

GAFA マインドフルネス瞑想 瞑想

幸福度ランキング58位!不機嫌社会にっぽん

毎年3月20日の国際幸福デーに国連が発表する世界幸福度ランキング。この調査では、国民が「どれくらい幸せと感じているか」を評価する調査に加えて、GDP、平均余命、寛大さ、社会的支援、自由度、腐敗度といった要素を元に総体的な幸福度として計られます。

2019年版では、対象国156か国中、日本は昨年の54位から58位と後退。単に「4位後退!相変わらず幸福度が低い」というだけではなく、ジャンル別の順位のブレ幅にも注目が集まっています。「健康寿命」が2位である一方で、「他者への寛容性」が92位、「社会的自由」が64位と低い結果が出ています。まさにダイバーシティ社会への意識と行動の遅れが露見したというところです。

さらに、世界幸福度ランキングの総体的なレポートでは、今後は世界的に幸福度の軸となるのは、国際レベルの違いや変化に対応できる

    【広い意味でのコミュ二ケーションの在り方】

と述べています。社会、職場、学校、家庭、すべての環境におけるコミュニケーションの在り方が幸福度には重要だということです。例えば、2年連続で世界トップになったフィンランドは、世界で唯一、学齢期の子どもが父親と接する時間が母親よりも長い国とされています。こうした日常的な習慣は、人間同士が接することで養われるコミュニケーションの基盤を作ります。良質のコミュニケーションを身に着けることは、一人の人間はもちろん、社会全体にも影響を与えるのです。

昨年の調査レポートでも、調査結果に大きな影響を与えるようになったのは「移民の移民先での幸福度」であることも発表されています。これは文化や風習の違いや環境の変化に対する許容性や慣用性が個人の幸福度に大きく影響するということを示し、それを改善させるカギはまさに「コミュニケーションの向上」にあるのです。

他者への寛容性、社会的自由がともに低い日本。寛容性や自由度は、他者に向けてのみでなく自分自身にも同様に作用するものです。寛容性や社会的自由度の低さ、コミュニケーションの欠落が一目瞭然で簡単にわかるのが、人の

    【不機嫌さ】

自分が不機嫌な状態であることは自覚もできますし、他人にも客観的に容易に認識されてしまうものです。一人の人間が「不機嫌」であることの悪影響は、実は軽視できないものであり、「不機嫌」は連鎖し、環境そのものを汚染します。要するに「一人の不機嫌が連鎖すれば、国全体の幸福度ランキングも下がる」ということです。自分がどのくらい「不機嫌」であるかを、他者にわかってもらおうとする人を良く見かけますが、意識的でも、無意識的でも、不機嫌問題の闇の深さは同じです。

幸福感、幸福度の基盤を作り、改善へと導く「コミュニケーションの向上」。その実践や効果は可視化できにくいものですが、「不機嫌な日本人を減らす」であれば、可視化もできて、感覚的にもわかりやすいものです。

心理学の研究結果でも「幸福感をもって生きることは、仕事や勉強のパフォーマンスを上げ、病気からの快復力や寿命にも関係している」とされています。幸福度とコミュニケーションの改善に向けて、個人、家庭、学校、職場、社会のすべてが、常に何かを考え行動に変えていくという文化習慣は、日本人の生き方も働き方も大きく向上させてくれるはずです。

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不機嫌 世界幸福度ランキング 日本58位

その不適切発言!「言い方ひとつ」で解決します

最近、不適切が溢れてます。

悪ふざけ動画で有名無名を問わずSNSが炎上し、「そんなつもりはなかった」の不適切発言ひとつで政治家たちは政治家生命を脅かされ、誰もが一寸先にある闇に戦々恐々としています。

   不適切発言とは=物議をかもすような発言

物議です。2人以上の人が集まれば物議は生まれます。不適切と類似するものとして不愉快な言動、これがまさに現在社会のハラスメントの根源とも言えます。不適切も不愉快も、ときには発言者側に悪気がないどころか、気づいてもいない場合が多いものです。

この問題を解決するには「コミュニケーションの向上ありき」、そうも思われています。

コミュニケーションはたぶん有史以来(いや、もしくはもっと前から)、人類にとっての最大かつ永遠の課題と言っても良いのではないでしょうか?言語の違いやコミュニケーションの難しさの例えとして宗教を超えて引用されることに多いのが、旧約聖書のバベルの塔の一節で、「神を冒涜するほど天まで届くバベルの塔を建てようとした人間を戒めるため、神が言語に混乱を起こさせた。それまでは人類は同じ言語を使っていた」という有名なお話があります。宗教的な解釈はどうであれ、私たちはお互いが分かり合いたい、伝え合いたいという欲求を持ち、きっとどこかで必ずや分かり合えると信じて疑わないピュアな存在だということです。

人間社会、人間関係は「言い方ひとつ」。本当にそう思いませんか?
私たちは単に異言語や異文化の問題ではなく、同じ言語を使っていても習慣や育ちの違い、さらにはそのときどきの感覚や感情のゆらぎから

 言い方ひとつ

で、不適切、不愉快の物議を引き起こしてしまうのです。

問題を起こすのが「言い方ひとつ」なら、それを解決させるのも「言い方ひとつ」。
「言い方ひとつ」と書くと、「言葉巧みに」という意味に取られてしまうこともありますが、「言い方ひとつ」の「ひとつ」は

 思いやり(Compassion)をひとつ

と言う意味なのです。

Compassion(思いやり)は、GAFAGoogle,Apple, Facebook,Amazon)などをはじめとする世界のトップ企業では、経営の軸やリーダー育成の基本のキとして認識されているレベルの、成功者の常識なのです。どれほど仕事ができても、経歴が華やかでもCompassion(思いやり)が身に着いていなければ、リーダーとしての資質は無し、トップに立つなんて無理、という考え方が主流なのです。考え方というよりも、単に事実としてそういうことなのだと。ふんわりした捉えどころのないものとしてではなく、ビジネスのコアとして考えられているのです。

バベルの塔は人類の驕りの象徴とも言われます。驕りは不適切、不愉快の現況でもあり、驕りの特効薬は「思いやり」です。コミュニケーション向上のため、ハラスメント問題を起こさないための研修、セミナー、トレーニングの根幹にも「思いやり」があってこそ。「言い方ひとつ」で会社の未来だって変わえられるのです。

ハラスメント 不適切 不適切発言

ハラスメント撲滅、SOSを見逃すな!

小学生の女児が父親から虐待を受けて死亡したニュースが大きく取り上げられている。こうした、いたたましい児童虐待事件が起きるとかならず、「なぜ死に至る前に、だれもなにもできなかったのか」という声があがる。

今回のケースでは、小学校が生徒に対して行った「いじめに関するアンケート」で当時3年生だった女児は、あえて無記名にせずに父親からの暴力を書き込み、必死でSOSを送った。女児はただちに保護されたものの、約1か月後には親元に戻され、女児が父親の暴力の事実を書いたアンケートのコピーは、虐待当事者として懸念されていた張本人である父親に渡されている。その直後に女児は転校させられ、2度とSOSを発すことなく、父親の虐待で亡くなった。女児の出したSOSへの対応のお粗末さが、小さな命を守れなかったとも言える事件である。

教育委員会の担当者は、「父親から大声で恫喝され、威圧的な態度に恐怖を感じ、強い要求に屈してしまった」と、コピーを渡した経緯を話した。この事件では、本来なら「対応のプロ」であるべき大人までが、ハラスメントの恐怖に屈してしまったのである。

ハラスメントの問題は、現在の日本の社会、企業の中ではいまだに後を絶たない。職場だけでなく、家庭での虐待、学校でのいじめ、あらゆる形のハラスメントが起こっているのが現状なのだ。ハラスメントの被害者が、SOSを出すのは簡単なことではない。そして、SOSに対応することもそれ以上に勇気を振り絞ることが必要だと、再認識させられる。

職場でハラスメントの問題が浮上すると、現在の日本の会社ではほとんどの場合、人事担当者がその対応に「当たらされる」。対応に当たる、ではなく「当たらされる」のだ。カウンセリングのトレーニングを受けたり、スキルを持っていることなどは稀であり、話を聞いただけで特にはなにもしない、できない、ということになる。場合によっては、対応する側が責任と恐怖に押しつぶされることもあるのだ。問題が起きたときに、突然「対応のプロ」になることなど不可能なのである。

「うちの会社にはホットラインがあるから」「弁護士に一任する」という、対応プロセスが設けられている会社でも、実際にホットラインの担当者や、弁護士とも常々情報のアップデートやコミュニケーションを潤滑にしておくべきである。「何かあったときだけ」の関係では、対応は不十分なものとなってしまうのだ。

プロを雇う、プロに頼む。一見簡単で安心なことのように見えてしまうが、プロと呼ばれるレベルに就く人は、何をすべきか、何ができる人材なのかの自己認識することが求められ、頼る側も無責任に「プロ」に丸投げしてはいけないのだ。

こども、おとな、家庭、学校、職場…ハラスメントを撲滅を願うのであれば、まずは誰もが「知識」や「情報」を得ることが重要となる。「知ること」は何よりも大きな力なのだから。

ハラスメント ハラスメントホットライン 職場のSOS

アチチアチ!青学の駅伝大作戦で社員エンゲージメント!

2018年もあと2週間、お正月には日本が「箱根駅伝」で盛り上がる。

ご存じのとおり、箱根駅伝では青山学院大学の連覇が続いている。以前なら駅伝のイメージとは結びつかなかった青学であるが、2004年に元サラリーマンの原晋氏が監督に就任し、10 年目の2014年についに箱根駅伝優勝を達成して以来、青山学院=駅伝というイメージはすっかり定着し、大学の新たなブランド構築にも大きく貢献している。

原監督は2012年から、毎年必ずチームの箱根駅伝の作戦名をキャッチフレーズのように設定している。

【過去の箱根駅伝作戦名(順位)】
12年度 マジンガーZ大作戦(8位)
13年度 S大作戦(5位)
14年度 ワクワク大作戦(1位)
15年度 ハッピー大作戦(1位)
16年度 サンキュー大作戦(1位)
17年度 ハーモニー大作戦(1位)
18年度 ゴーゴー大作戦(?)

2012年度に最初の作戦名が設定されてから3年後に箱根駅伝優勝を果たしているのだ。

5連覇を目指す2019年の作戦名を聞かれて、原監督は「就任15年目。箱根駅伝95回大会。5度目の優勝、キーになる区間は5区。ライバルチームはゼッケン5番の東海大学。私たちは、アチチアチと燃えております。郷ひろみさんじゃないですが、名付けましてゴーゴー大作戦」と記者会見で答えた。恐らくひと昔前の日本の運動部監督なら「ありえない」発想と会見発言も原監督らしい。

ただし、ユニークな作戦名があれば強くなるのかといえばそうではない。数多くの大学駅伝監督の中でも、特に原監督はその年ごとの選手の特性、性格、価値観を見極め、体感することに抜きんでており、選手たちに的確に訴求し非常に理解しやすいキャッチフレーズ・作戦名を策定することが出来ているのである。それが青山学院の強さの大きな要因の一つになっている。

ご存じのとおり、大学スポーツは在籍期間4年という上限があり、毎年最上級生と新入生が入れ替わる。したがって、高校から選手をリクルートする際には学風に極力合った選手をスカウトするのが鉄則であるが、当然どの選手にも個性があり、毎年毎年全くおなじ雰囲気のチームになるかといえばそれは不可能だ。

原監督は寮生活で選手と寝食と共にすることで、その年ごとの選手の性格や特性、人生観や価値観を読み取り、チームの雰囲気を共有する。そうすることで選手全員に最大のインパクトをもたらす作戦名を策定することができている。さらに作戦名に則して練習内容を調整している。例えば、昨年2017年度の「ハーモニー大作戦」では、「今年は個々の選手の特性を調和させることが勝利につながる」と判断。選手それぞれがお互いの個性と特性を調和させてハーモニーを創出する、ということに焦点をあて、作戦名を選手たちにキャッチフレーズとして浸透させ、それに基づいた練習を徹底して繰り返した。

もちろん、同様に寮生活でのチームビルディングやキャッチフレーズの策定などを実行している大学もあるだろうが、選手全員の腑に落ちるシンプルで的確な作戦名を選定できのるは、原監督の「日々の努力」の積み重ねのなせる業である。また、怒鳴る、叱責するといったハラスメントぎりぎりの熱血根性指導のスタイルからも逸脱した。ワクワク、ハッピー、サンキュー…明るく楽しく幸せなチームこそが「勝てる組織」なのだ。これは企業における社員エンゲージメントの構築と同じである。

企業での社員エンゲージメント構築では、監督に相当する経営トップが、社員と寝食を共にしないまでも、日ごろから可能な限り社員と日常での接点を持ち、社員の特性、個性、価値観、そして幸福度を的確に把握することが求められる。現状把握をすることで、「組織=チーム」に訴求する企業としての「キャッチフレーズ=企業理念」の浸透作戦、すなわち社員育成のポリシーやシステムを構築する。こうして構築された企業理念に基づく育成システムは、企業・組織の強さに直結するのだ。

こうした取り組みをまだ実施していない企業経営者が多いのは、非常に勿体ない。皆さんも是非今日から原監督に倣って、2019年はアチチアチと情熱的に社員エンゲージメントと育成システムを構築してみてはいかがだろうか。

 

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ゴーゴー大作戦 勝てる組織

ブートキャンプ型組織構築-結束と個性

この10年ほど、多くの日本企業は「個人の資質、個性を活かす」ということに非常に強く焦点を当てた組織づくりがなされるようになってきた。それ以前の日本企業、日本の組織があまりにも「全体主義的」であったため、個々の社員の資質や特徴を活かす経営が出来ていなかったことへのアンチテーゼでもあった。

 「個人、個性を活かす」経営は、アメリカ型の人事管理手法、マネジメントやコーチングが手本にされることが主流で、海外留学や海外駐在経験者,あるいは海外企業の実例などを導入する日本企業が大きく増えた。

 ところが、「個人、個性を活かす」とは、アメリカでも組織構築の一側面に過ぎず、そこに気付いていた日本企業は、思いのほか少なかったのである。我々日本人が想像しているよりも、実際にアメリカでは基盤になる組織は「極めて軍隊的」なものであり、社員の個性を活かすためには、まずは組織全体としての結束を最優先しているのだ。そこに気が付かず、「社員の個性」というポイントばかりに集中してしまうことで、「自分勝手でわがままで、いうことを聞かない自分最優先社員」がどっさり生み出されてしまうという結果は、多くの人が実感しているのではないだろうか。

 アメリカの組織における「個人の資質」の活かし方とは、「優先すべきは組織」という概念が根底にあってこそなのだ。ひと昔前の日本の組織の「全体主義的」な、一見古めかしそうな概念も、時代に合った切り口、進化した手法を加味したうえでもう一度見直しができる会社であれば、わがまま自分最優先社員を減らす試みといして活用できるのだ。

さて、アメリカではダイエットでも企業研修でも、厳しめのトレーニングや研修を「ブートキャンプ」と呼ぶ。過酷なことで知られるアメリカ軍海兵隊の新入隊員向けの13週間の訓練が「ブートキャンプ」と呼ばれるものであり、この訓練で新入隊員たちは「自分たちは海兵隊という組織の一員である」という概念を心身ともに叩き込まれる。この特訓期間中は徹底した没個性と言っても過言ではない。その訓練手法は下記の3本柱で成り立っている。

1.「自己としての驕りの否定」を目的に、自分のことを一人称で呼ぶことを使用を禁じる(「私は」と言わず、第三者的に「この訓練
   生は」と言う)

2.格闘技とライフルの射撃術の訓練により、組織構成員として、限界を超える未開拓の能力を鍛え、集中力を養うなかで、呼吸、
  姿勢なども海兵隊式のものに徹底して変える。

3.総仕上げの戦術訓練により、組織の一員として自身の役割を明確に認知し、かつ身体知化する(体に覚えこませる)。

もちろん、こうしたアメリカ軍海兵隊スタイルをビジネス組織にそっくりそのまま取り入れることは不可能かつ非現実的ではあるが、3本柱は企業活動においても下記のように転換が可能だ。


1.仕事上では対社内外問わず、「私=I」の考えは最小限にとどめ、代わりに「Our company=我々の会社、弊社」や、
 「We=われわれ」として捉える。

2.自分が良いと思うやり方、これまでやってきたやり方を一度手放し、組織固有の手法、考え方を徹底して身につけ、実践する。

3.組織全体においてはもとより、部署、チーム等の活動において、自らの役割を明確に認知し、それを“誰に言われなくても、
  無意識に” 実行し、結果を出す。

この十数年、日本企業ではブレかけていた「組織の結束優先」という概念を明確にし、社員に徹底させた上でなら、はじめて「個人の資質」が活かされる。組織の結束と個人の資質のバランスが取れた状態が、これからの会社組織に求められる。

 バランス感覚のある「ブートキャンプ型」組織の導入は、日本ではまだまだ進んでいないが、上手に導入すれば組織のパフォーマンスアップは間違いない。

ブートキャンプ 個人の資質を活かす

話題の「人脈なんてクソ!」発言につきまして

11月11日放送のテレビ番組『林先生が驚く 初耳学!』(MBSTBS系、毎週日曜22:00~)の冒頭のコーナーで、最近ネットニュースで話題を呼んだ発言として

【 人脈なんて言葉を使っている奴はクソ!】

を、紹介していた。

発言の主は、クリエイティブディレクターの三浦崇宏氏。ネットメディア「R25 20代ビジネスパーソンのバイブル」での、私の人脈論というインタビュー特集での記事からである。

三浦氏は大胆に「人脈は地球上で最も下品な言葉」とも言っているが、「無駄な人間関係など存在しない」と提言しており、人脈そのものを否定しているのではないと取れる。「この人と関わったらプラスになるか、などわからない」だからこそ、自分に有益が無益かを先に判断して、人脈を意図的に作ろうとすることの無意味さを「クソだ」と言っているのだ。

林先生も「人脈なんて言葉を使っている奴はクソ!」(面白いから何度も書く)には、同感だと強く言い切った後、自身の人脈論をアニメの主人公2人に例えて解説していた。

ワンピースのルフィ型=損得を考えずに、仲間として一緒にやっていこうと誘い集う

北斗の拳のケンシロウ型=堂々たる1人として自立する自分の姿を見て、集まってきた人とつながる

そして、自分はケンシロウ型でありたいと締めくくっていた。

皆さんはどう感じるだろうか。もちろん人脈っていいものだ。人間社会に生きていく上で、仕事をしていく上で、人脈があれば「楽」なのだ。宝となることも多いだろう。その一方で、人脈ありき、人脈だけに依存して、個人を高めていこうという意識がないならば、本来なら脈々と流れて出会うべき人と人をつないでいくはずの「人脈」という恩恵そのものを無駄にする人になってしまうだろう。そして、人脈にすがりたがる人は、人脈で人の価値を決めがちでもある。

人脈を作るのも、活かすのも、腐らせるのも、個人の在り方ひとつではないだろうか。出会った人すべてに無条件に「仲間」としてのつながりを求める必要も、出会った意味を無理やり決めつける必要もない。紹介、偶然、偶然という必然、どんな出会いも、先の未来は未知数である。「自分にとって有益か無益か」で判断してしまうより、出会いを経験として活かす知恵を駆使して行動を起こす方が格段と生産性の高い人生になる。

そうなると、三浦氏の言葉が再び響く。「機会を探すくらいなら、自分で作った方が早い。とにかく、自分自身が何かの主語になるしかない。徹底的に主語でありつづければ、人のつながりなんて自然と生まれてくる」。

自分の人生の「主語として生きる」。まずは、ここからではないだろうか。

コミュニケーション 人脈なんて言葉を使ってる奴はクソ

自信のある女性は活躍できるのか?

今年の秋、P&GのヘアケアブランドPantene(パンテーン)が、日本の没個性的な就職活動に対するメッセージ広告を出して話題を呼んだ。黒髪を後ろでひっつめて黒のリクルートスーツを着た終活女性の姿に「ひっつめ髪をほどいた就職活動が、この国の当たり前になりますように」などのコピーがついて、新聞広告や吊り広告として展開された。

Panteneは、無意識のうちに「女性はこうあるべき」という固定概念を植え付けられてしまう日本社会の習慣を、就職活動におけるリクルートスーツやリクルートヘアメイクの中に感じていたからこそ、「自由にありのままの姿で自信を持って活躍していくことを後押しできたら」とのメッセージを込めての広告展開をしたという。

通勤中の電車の吊り広告に「「ひっつめ髪をほどいた就職活動…」と見た人は、男女年齢を問わず、賛同するしないも別として、何かしらの想いは感じたはずである。どう考えても、日本のリクルートファッションの団体は異様な風景なのだ。メッセージとは、まず何かしらの波紋を投げかけることができればステップ1は成功である。

このメッセージ広告は、「大きな話題を呼んだ」「SNSで共感の声が数多く発せられた」と報じられたが、SNSに共感の声を発した人々の中に、どれだけの会社経営者がいて「リクルートスーツでの面接は廃止」と決めただろうか。Twitter拡散をしたであろう就学生の中で、リクルートスーツを脱ぎ捨て、ひっつめ髪をほどくことができる女性たちはどのくらいいるのだろう。心では、ひっつめ髪のリクルートスタイルは「自分ではない」と違和感を感じつつも、それを辞める最初の一人になるのはとてつもなく不安で怖くて当然なのだ。

この季節、小学校お受験に向かうと思しき母子連れの姿を多く見かける。改心のお受験用ファッションコーデに身を包み、ご自慢のブランドバッグを真っ黒のお受験付き添いバッグに持ち替えた母に引率された女の子たちは、皆おなじようにきれいに編まれた三つ編みヘアーでお受験ワンピースを着ていた。

リクルートスーツやお受験ファッションの是非を問うことが問題ではない。そもそも、今の日本では、【ありのままの自分の個性に自信を持っている女性】は本当に活躍できるのだろうか。いや、活躍させてもらえる準備は、社会に、会社に、できているのだろうか。

三つ編みもひっつめ髪もほどいた日本の女の子が、この国で当たり前に活躍できますように。

パンテーン広告のニュース
http://news.livedoor.com/article/detail/15370007/

リクルートスーツ 女性活用